<愛奴 綾乃> その41
水色のお揃いのブラジャーとショーツを身に着け、まだ濡れている髪を後ろにまとめると、綾乃は少し大人びた雰囲気になった。
「どうだった?」
「今日の調教は?」
僕の問いに、綾乃は恥ずかしそうに顔を背ける。
「どうだったんた?」
「答えてごらん」
僕が聞きなおすと、少し小さい声で綾乃が答える。
「すごく恥ずかしかったけど・・・、興奮しました」
「また、してください・・・」
綾乃のM性は、僕のS性をしっかりと受け入れているようだ。
僕の調教に、綾乃のM性が反応しているのだ。
僕はそっと綾乃のまだ濡れている髪を撫ぜて、額にキスをした。
それが僕の答えだった。
綾乃が僕の背中に手を回し、グッと力を入れる。
何も言わないが、それだけでお互いの気持ちが分かった。
「さあ、そろそろ時間だ」
「服を着なさい」
たっぷりと調教した日は、まるでスポーツをした後のように、体に心地よい疲労感が残っているようだ。
服を着てこの部屋を出ようとした時、綾乃は僕の腕にしがみついてきた。
「うん?」
「どうした?」
僕が聞いた。
「ううん、何でもない・・」
何を言いたいのか、僕には大体、察しがつく。
「さあ、行くよ」
僕は調教道具の入っている大きめのバッグを持って、ゆっくりと部屋のドアを開けた。
エレベーターの中で綾乃は黙って僕の手を握ってきた。
エレベーターのドアが開くまでのほんの数秒の間に、僕は軽く綾乃にキスをした。
フロントで清算を終え、駐車場に止めておいた僕の車に乗った。
ホテルの外は、もう夕闇に包まれていた。